僕は映画狂、というより、映画を語りたい今日

もしかすると、映画そのものよりも映画館の暗闇のほうが好きかもしれない。

あのピアノ対決の真相(『海の上のピアニスト』の感想③)

 このサイトで、『海の上のピアニスト』における最大の見せ場であるピアノ対決の意味を解説してくれている。文脈上たぶんこういうことなのだろうということくらいは分かっても、引用部分のように言葉にしてくれていると詳細が分かって確信が持てるので有難い。纏めると、

①2Rまでで当事者同士は勝敗をもう知っていた(1900>相手方)。
②しかし自分のキャリアに傷がつくと考えた相手方は、小手先の技で音楽を愚弄。
③音楽を愚弄したことにより、それまで勝負だと思っていなかった1900が激高、相手方を圧倒。

ということなのですね。

 引用部分は①の詳細。

先攻ジェリーで始まるバトルだが、後攻1900の"Silent Night"も終了、2R先攻のジェリーのプレイを経て迎えた後攻1900からの強烈パンチ。近代モードの応用など存在しない当時としては先端のテンション感覚と云えるヴォイシング(和声の構成音)を駆使して自ら作曲したラグ曲を、たった一度のヒアリングで真似されてしまったジェリーは、1900の演奏前にはバーテンからの酌杯を一度は拒否していたものの、演奏が始まると酌を要求するまでに狼狽。

 ところで、引用させて頂いたこのサイトは個人による総合映画レビューサイトとして日本屈指だと思う。掲載している映画レビューの数が1229本(16年2月3日現在)という圧倒的な量に加えて、1本1本の質も高い。いくつかのレビューを読んだが、『おくりびと』は特にすばらしかった。こういうのを淡々と(ご本人は淡々とではないのかもしれませんが)更新する人が存在し、そういうコンテンツに簡単にアクセスできるのがネットの素晴らしいところである。

 映画について書くのも好きだが、他の人が映画について書いた文章を読むのも好きなので、いずれはこのブログに、「優れた映画評ライブラリ」的な機能を持たせられたら、と思っている。


The legend of 1900-piano scenes Duel part 1


The legend of 1900-piano scenes Duel part 2

感想①、②は以下から。

uselesslessons.hatenablog.com uselesslessons.hatenablog.com