【KeyWord】聴覚障害、視点の移動、特別な歌が特別な理由 前半と後半で大きな視点の移動があり、それがこの映画の大きな美点になっていると感じた。それまで美しい歌声が響き渡っていた世界が、とつぜん無音になった瞬間、逆説的にその歌声を受け止めるひと…
※危機一「発」は誤字ではありません! 【KeyWord】コミカル・バナナ、モジャモジャ・ナスビ、全く悪くない怪盗、見た目が9割 ショックだ…。許せぬ。本作に登場するエル・マッチョなる悪党は、コミカル・バナナことミニオンズ(↑写真の黄色いのです)を利用し…
【KeyWord】月を盗む、現実感がないなりの現実感、コミカル・バナナ、愛を知る エリック・カールという絵本作家に「パパ、お月さまとって」という絵本があり、その題名の通り、娘にせがまれた父が、お月さまを取りに行く話である。幼いころ好きでよく読んだ…
【KeyWord】キアヌ・リーヴス、犬と車、マフィア壊滅の理由、男性の自尊心 問題です。 「○○くらい、犬と車が好き!」。 さて、○○に入る言葉は何でしょう。 →<答え> ロシアン・マフィアを壊滅させる(くらい) 愛の深さを表す言葉は数あれど、それがロシア…
【KeyWord】エド・ウッド、史上最低の映画監督、下手の横好き、映画製作とは何か ユーモラスなトーンで描かれた作品だが、涙なしには見ることができない。何かを表現しようとしている人は、自分とエド・ウッドを重ねること間違いなし。エド・ウッドとは、史…
【KeyWord】トム・クルーズ、変態紳士的な笑顔、エンターテイメントの土壌、ほとんど完全なトム・クルーズ化 「ミッション・インポッシブル」シリーズは回を追うごとに、なんだかトム・クルーズ化しているような気がする。僕が知る限り、トム・クルーズがト…
なんだか普通の宇宙人。ん? 宇宙人に普通なんてものがあるのか? しかし、ポールはわりに普通に友達を見つけ、普通にその友達を助けようとして、別れ際も大きな感動もなく普通に帰っていった。帰らなくてもよかったんじゃないか、と思うくらいに。 宇宙人ポ…
「一生懸命やって、この程度なんだよ!」 正確な文言ではないかもしれないが、『桐島、部活やめるってよ』という映画に出てくる小泉という男子高校生のセリフである。彼は、万能プレイヤーだった桐島のあとを継いで、バレーボールチームのリベロを務める。し…
はじめての『ワイルドスピード』シリーズ。車に詳しくなくても、ストリートの闘いにあまりロマンを感じなくても、僕にはジェイソン・ステイサムがいる。それ以上に、この映画を見る理由が必要だろうか。ジェイソン・ステイサムはこの映画でもやはりジェイソ…
「酷評なし」を謳い文句にしている当ブログでは、酷評をしたことがないし、今後もする予定もない。しかしこの映画は酷評しようと思う。もう少し正確に書くならば、この映画にとっては、中途半端な賛辞よりも、忌み嫌うことの方がむしろ賞賛することになるの…
地味だが爽快な詐欺映画。FBIとマフィアを相手にサバイバルを計るふたり(詐欺師とその愛人)が抱える問題は、案外、愛の問題であったりする。「人は自分の信じたいものを信じる」。人間は斯くも弱く、斯くも健気である。ちょっと嫌になるけれど、アバウ…
超人揃いのアベンジャーズの中にあって、「ちょっと強い普通のお兄さん」でしかないキャプテンアメリカは、しかし、圧倒的に人望がある。アベンジャーズの他のメンバーに人望がなさすぎるのかもしれない。その理由は、もちろんキャプテンアメリカの行動原理…
職業としての小説家 (Switch library) 作者: 村上春樹 出版社/メーカー: スイッチパブリッシング 発売日: 2015/09/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (23件) を見る これはあくまでも僕の個人的な意見ですが、もしあなたが何かを自由に表現したいと…
職業としての小説家 (Switch library) 作者: 村上春樹 出版社/メーカー: スイッチパブリッシング 発売日: 2015/09/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (26件) を見る 『海辺のカフカ』で、正体不明のオジサンが猫の心臓をパクパク食べるシーンがある…
涙が出るほど愛おしいスペースオペラ。SF世界の最先端ぶりと、登場人物のどんくささのギャップを燃料にして、飛び切りの突進劇を披露してくれる。銀河を守るのは、顔色のバリエーション豊かな宇宙人3人と、アライグマが一匹、そして1株の植物。彼らが倒…
意味不明すぎて、鼻血でも出しながらでないと、退屈すぎて寝てしまうかもしれない。タルコフスキーの自伝的映画だと事後的に知ってみたところで、事情は変わらない。何度も再生を止めて、巻き戻してそれぞれのシーンを見直した。どの時間軸なのか、現実か、…
「大きけりゃ強く、小さけりゃ弱い」という「『ジャイアン‐のび太』パラダイム」とも呼ぶべき常識を覆さんと登場したアントマンだが、意外も意外、その実力は、“じゃいアント”なのだ(いいかね、ひとたび思いついたら、必ず使う。たとえ血を流すことになって…
「書を捨てて街に出よう」と寺山修司は呼びかけたが、『Life!ライフ』はさらに広げて、「世界に出よ、人々を知ろう!」と呼びかける。全国の引き籠り傾向のある諸君、こんなところで腐っている場合ではないぞ。さあ、扉を開けて、世界を知ろう。しかし、そ…
こういう友人を一人でも持ったら、人生は幸せ確定だろう。片方は首から下が全く動かないお金持ちの白人老人、もう片方は健康そのものだが、フランス階級社会にあって被差別階級である黒人の青年。ハンディキャップをフックにして出会った二人は、ジグゾーパ…
GODZILLAはゴジラなのか。1998年にニューヨークの街中をバタバタと走り回っていたGODZILLAは間違いなく大トカゲの類で、ジャン・レノが何と言おうが、決してゴジラではなかった。しかし、2014年にサンフランシスコで大暴れしたGODZILLAは、間違いなくあのゴ…
驚いた。ミニオンズが話す言葉には、思っていた以上の法則があるらしい。目ぼしい単語以外は、わりに適当に喋っているのかと思っていた。ミニオンズよ、すまない、君たちを侮っていた。 www.eiganohimitsu.com ちなみに、こちらでは楽曲を紹介して下さってい…
アホすぎて、馬鹿に深遠なワンダーランド! 僕は人生をひとつに賭けるとしたら、こんなアホ馬鹿ワンダーランドの建立にこそ、人生を賭けたい。凶悪な悪者に仕えなければ、生きる目的を見いだせないミニオンズは、この上なく可愛くキュートだが、常に自らの手…
史上最強クラスの超人、ルーシー。そしてそれを可能にした、リュック・ベッソン監督の「やりたいことをやり放題」主義。素晴らしい! 科学的根拠は皆無、物語は一貫しているかどうかも判断がつかないが、そんなことどうでもいい。『レオン』の渋さと、『2001…
この映画は、劣化版ジュラシック・パークである。ほとんど全ての点で、ジュラシック・パークに劣る。しかし、だからどうしたというのだ。恐竜ファンが、恐竜が大地を闊歩する絵を見て興奮しなければ、いったい誰が興奮するというのだろうか。それに、本作は…
マーフィの身体は、頭部と肺しか残っていない。風船のようにペコペコ膨らんでは縮む肺の上に、マネキンのように台に乗せられた頭部。それが彼の全てだ。マーフィは、身体のほとんどが機械になった自分を見て、「そんな…ほとんど残っていない!」と絶叫する。…
巨人が大地を闊歩するだけで、ワクワクするじゃないか。恐怖そのものである、『進撃の巨人』の巨人もいいし、溶けかけていたナウシカの巨神兵もいい。そして、本作の『天空の巨人』も獣くさくて、とてもいい。巨人と闘うのは、人間同士で闘うのと全然違う。…
ヒーロー度120%増量中。万能で、義賊で、マジシャンというヒーロー要素を過剰に詰め込んだ上に、これでもかとミス・ディレクション(と彼らは言っている)を盛り込んだ本作は、その裏で、ただ自分の仕事を真面目にこなしただけの人物が悪者として逮捕された…
20世紀を代表する上腕二頭筋、シルヴェスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガー。彼ら2人が主演する本作に対して、「もし2人じゃなかったらとしたら面白かったか」と問うことは確かに必然だ。しかし、答えは非常に難しい。「トマトが、トマト…
ひたすら嗤った。この物語には、たった一つの要素しかない。酒、ドラッグ、女、車にクルーザー。つまり、宇宙大の消費者的自由。世界よ、これが成金趣味だ! 相対する貧乏人諸君よ。愛だの恋だの家族だの、って、それはどれほどの覚悟があってのことだい? …
※【ネット感想見聞録】とは⇒ GOOGLE先生に頼んで、ネット上の感想を片っ端から読んで、120%主観でまとめた記事。人それぞれが違う感想を抱くのが面白すぎる! 全体的な印象としては、賞賛よりも批判の方が多かった。…というか、より正確に言うと、長い感想…